フィルムケーブルの加工

前ページで「モノは試しとケーブルを作り」と書いたが、
基板上のコネクタはフィルムケーブル用なので、「フィルムケーブルとUSBジャックをつなぐ」
という作業をしなければならない。

その前に。「フィルムケーブルってナニ?」な方がいらっしゃるかもしれないので。
これ↓である。
オモテ。

ウラ。

正式にはどっちがオモテでどっちがウラなのか知らないが、いろいろ字が書いてある方を
便宜上オモテとした。

パラレルATAやフロッピードライブに使われる「フラットケーブル」とは別物である。

主にノートPCや小型PCなど、メーカー独自形状のパソコンの内部接続に使われる物で、
ユーザーが加工すること(適当な長さに切るとか)は想定されていない。

対するマザーボード上のコネクタはこういう形状。


売ってないかネットでさがしてみたけど、見あたらないなあ。
…と思ったら普通に売ってた。「FFCコネクタ」で検索するとあちこちで引っかかる。
ただ、ほぼ例外なくプリント基板上実装用である。(あたりまえか)
ピンヘッダへの変換基板というのも売っているが、値段もそれなりにするので
ジャンカーとしてはなかなか手が出しづらいところ。

コネクタが無ければ何にもつなげないので、普通のケーブルを接いで、
普通のコネクタが使えるようにする。
どうやって? とりあえずハンダ付けで。


薄いプラスチック系の材質なので、ハンダの熱に耐えられるか、という心配は当然ある。
両面テープで机に貼り付け、作業しやすくするとともに温度上昇を抑える効果をねらった。

ハンダゴテは30W。コテ先は細かい作業用の細くなってるやつ。


ハンダも。


当然の事ながら作業は手早くすます必要がある。
両手がふさがるので、作業中の写真は撮れなかった。
雰囲気だけでも再現したのが、3つ上の写真である。

思いのほか上手くできた。フィルムの溶けもまあ問題無し。
導体部分にハンダがよく乗ったので、案外簡単にできた。


ホットボンドで包み込んで絶縁処理。


で、こうなる。


とりあえず、フラッシュメモリ・キーボード・マウスはひととおり動作することを確認した。

←コネクタの特定  ↑トップ  ケース加工 その@→