こういった「規格外」のマザーを使うときにもっとも苦労させられるのは、
一、コネクタが分からない。マザー上のどこに何をつなげばいいのか。電源スイッチとかLEDとか。
ボード上のシルク印刷で見当が付いたり付かなかったり。見当が付いてもピンアサインが不明だったり。
そもそも合うコネクタが入手可能なのかが分からなかったり。
二、形状が規格外 … ケースを自分で加工する必要がある。
の2点だと思う。
二については後ほど書くとして、まずは一、である。
前ページで触れた電源コネクタを除くと、少なくとも以下のつなぎ先くらいは解明しておきたい。
(1)電源スイッチ
(2)HDD
(3)光学ドライブまたは2台目のHDD
(4)USB
あとはできれば
(5)電源インジケータ(LED)
(6)HDDアクセスインジケータ(LED)
(7)リセットスイッチ
このマザーについてはこんなところ。
このへんは機種によってほんとまちまちで、すぐ分かるものからそもそも存在しないものもある。
またコネクタを特定した後には、さらにピンアサインの解析も必要になったりする。
この作業がまた楽しいんだ。(変?)
実は電源スイッチについては、販売サイトの写真に解答がある。
つまりここ。
は一目瞭然。ここしかない。
ただし、コネクタの性別は普通のマザーとは反対になっている。これは接続にケーブルを使わず、
ドライブを直に差す設計になっているためだろう。
ここまで分かったところで、HDDとキーボード、ディスプレイを接続。
解析のツールとしてOSをインストール。
このマザーにはUSBジャックが2個付いている。ところがこのマザーが使われていると思われる
「LIFEBOOK AHシリーズ 2011夏モデル」の外観を見ると、USB2.0ジャックは左側面に2個、右側面に1個の
計3個あることになっている。
この「右側面の1個」は当然ケーブルでマザーから引き出しているはず。眠らせておくのはもったいない。
こういう場合まず見るのは、基板上のシルク印刷だ。
ところがこのマザー、「JP1」とか「CON2」とかの番号が書いてあるだけ。
われわれジャンカーには全く不親切な仕様(爆)となっている。
仕方がないので推測。
仮説1:マザー上の端子は、USBジャックを取り出しやすい位置にあるだろう。つまり写真右側。
仮説2:USBだから、ピン数は4〜6ピン程度だろう。
この仮説を満たすコネクタは
とりあえずここしかない。
6ピンのフィルムケーブル用コネクタ。1mmピッチ。
各ピンの電圧を確認。USBなら電源供給用に5Vが出てるピンがあるはず。
実際あった。
ピンアサインはUSBの規格通りと仮定して、モノは試しとケーブルを作り、適当なデバイス
(手元にあったふっるーいフラッシュメモリ)をつないでみたら、ちゃんと認識した。