分解したいの

作業開始:2019/01/14 掲載:2020/01/15

気になることが

家に持ち帰ってからすぐ気づいたのだが、画面の一部に汚れ?傷?のようなものがある。


拭いても落ちない。どうも表面をおおっている透明プラスチック板の裏側になにかあるようだ。

普通の液晶ディスプレイでは画面に触れることはほとんど無いが
液タブはその用途上、画面を「押す」「こする」をしまくることになる。
当然、何らかの方法で保護しないと液晶パネルが痛むので、保護素材(大抵は透明な樹脂)で覆う構造になっている。

で、この状況。考えると嫌な予感がする。

 ゴミが入っている → 前の持ち主が一度分解。その際にゴミが紛れ込んだ。
 傷がついている → 前の持ち主が無理な使い方で傷つけた?

という可能性があるからだ。

なんにせよ、透明板の裏側にアプローチする必要がある。そのためには
バラす
しかないでしょう。

背面パネル

方法は知らないので、とにかく目についたビスを片っ端から緩めていく。


とりあえず、中心部から

スタンドに引っかかる部品を外す。T字型のパーツが回転を制限するストッパー。





筐体の背面カバーを外したところ。ここまではすんなりたどり着いた。

前面パネル

背面パネルを外した後も、液晶本体を前面パネルに止めるビスが2本残っている。

これを外せば前面パネルが「カパッ」と取れるかな、と思ったが
甘かった。

とにかく、強力な両面テープでガッチガチに貼り付けられていた。


ヘラを突っ込んで無理やり剥がそうとしたら割れた。


気を付けてたのに割れた。

気を取り直して

液晶面が露出できたのでさっきの
これ

の正体を見てみよう。

結論から言うとゴミやホコリの類ではなく、液晶面に付いたキズだった。
とりあえずコンパウンドで磨いてキズ消しができないか、試してみる。


なんでこんなところにキズが付くのか謎。
筐体の前面パネルはかなりの強度(用途からして当然)で液晶を守っている。
外力がそう簡単に液晶に及ぶとは思えないのだが。

磨いた後。キズはまあまあ消えたが表面の質感が「つや消し」から「テッカテカ」に変わってしまった。
まあ仕方ない。

りかばりー

ところで前面パネルの割れだが、

透明部分のこれはけっこう致命的。見た目の悪化もさることながら
ペンを走らせるエリアであり、キズによる段差が描き味を大いに損ねることは間違いない。
なんとかして段差のない形に修復したい。

そこでこれ。


アクリル用の接着剤。
「接着剤」と言いつつ実態は強力な有機溶剤で、接着というより溶着する。
アクリル専用とうたっているので今回の用途に使えるかは分からんが、やってみる価値はある。

成分は「二塩化メチレン」というもの。「ジクロロメタン」という呼び名の方が一般的かも。
同様の商品に「アクリサンデー」というのもある。

こういうガラス瓶に入っている。

非常に揮発しやすい液体なので、蓋を閉め忘れたり締め方が緩かったりすると、
あっという間に消えて無くなる。


スポイトが付属しているが、今回の用途にはちょっと太すぎかも。


割れたパネルの裏側から(←これ重要)、傷に向けてしみ込ませる。
ここの写真はない。写真を撮る余裕もない。ヘタなところに垂らしたらアバタになって状況が悪化する。

接着後。
見た目は完全ではないが、段差はほぼ解消。
試しにペンを滑らせてみたが、ペン先に引っかかりはほとんど感じられないレベルに。接着力もまあまあ良い。

ちなみに縁の白光りしている部分は、ヘラで塗装を傷つけたのでペイントマーカーで補修した箇所である。
もうボロボロ。

とまあいろいろな犠牲を払いつつ、「液晶面をきれいにする」という当初の目的は達したので
元通りに組み直した。

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