まず
スイッチ基板は制御基板とどんな信号をやりとりしているのか
を、確認しておきたい。
スイッチ基板と制御基板とをつなぐコネクタには、12ピンの物が使われている。
これらの各端子の状態が、操作ボタン=タクトスイッチ の押下/開放にともなって
どう変化するか、を知っておけば、原因の推測に役立つかもしれない。
とは言ってもオシロなど持っていないので、テスタで直流電圧を測る程度になる。
やりとりされている信号がDCでなかったらお手上げだが、そんな手間のかかる方式、まあ普通は採らないだろう、と。
写真で一番左のピンがグラウンドに落ちているので、便宜上これを1番ピンとして
これを基準に各端子の電圧変化を測ってみたのが、下の表である。
コネクタ端子電圧の測定 | 単位:V | 測定日: | 2013年9月15日 | ||||||||||
ピン番号 | 1:Com | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
通常(全SW Off) | 4.67 | 1.98 | NC | 0.48 | 2.16 | 1.98 | 1.98 | 0.68 | 0.71 | 0.09 | 0.67 | ||
ボタン 押下時 | 入力切替 | 4.67 | 1.98 | NC | 0.48 | 2.16 | 1.98 | 1.65 | 0.68 | 0.71 | 0.09 | 0.67 | |
メニュー呼出/決定 | 4.67 | 1.98 | NC | 0.48 | 2.16 | 1.98 | 1.12 | 0.68 | 0.71 | 0.09 | 0.67 | ||
「−」 | 4.67 | 1.98 | NC | 0.45 | 2.16 | 1.65 | 1.98 | 0.68 | 0.71 | 0.09 | 0.67 | ||
「+」 | 4.67 | 1.98 | NC | 0.48 | 2.16 | 1.11 | 1.98 | 0.68 | 0.71 | 0.09 | 0.67 |
測定値には:けっこう揺らぎがあるので、目分量で平均的な値を記している。
操作ボタンの押下に伴って明らかに変化した部分は、赤字で表している。
この測定結果から、
7番ピンの電圧が関係しているのでは?
と言えそうだ。もっと言えば、
何らかの要因により7番ピンの電圧が降下し、そのため制御基板が
「『−』ボタンが押された」と誤解しているのではないか。
という推測が成り立つ。
「何らかの要因」って何だか。思いつくのは素子の経年劣化だ。というかそれ以外は思いつかん。
スイッチ基板の構造は至ってシンプルで、載っているのは
・スイッチ
・抵抗
・インジケータ用のLED
くらいのものである。スイッチはともかく、そうそう劣化するような素子は無い。
となれば、原因は制御基板の側にある、と考えるべきだろう。