内部点検

作業開始:2018/03/12 掲載:2018/05/09

品物受領→いきなり解体。

前述サイトのオーナー様から当選のお知らせメールをいただいて、数回メールのやり取りをした数日後、
提供者(宮城県のI様)より、丁寧に梱包された品物が届いた。

全体像を撮るのを忘れた。ぼくの悪い癖で、ついつい気が急いて記録をとるのを忘れてしまいがち。
仕方がないので全体像はメーカーサイトの情報をお借りしたい。この機種である。

いただいた品だが、筐体は実にきれい。ジャンクには見えない。
液晶パネルは外され、同梱されていた。事前に説明されていた通り。

AUO製の15.6インチ。説明では不具合あり「液晶パネル内部に焦げがあり映らない」とのことだったが、外観はきれいなものだった。

「ジャンクあげます」に応募した際に考えていたのは、「このマザーボードを流用して薄型マシンを作る」ことである。
このサイトでも今まで何回か記事にしているパターン。
だが現物を見たらあまりにきれいなので、「もしかしたら普通に修理して使うのもアリかな」と思い始めていた。

内部の状態を確認するため解体してみる。
バラす過程の写真もナシ。特に困難な点は無く、片っぱしからビスを外したのち、外周の爪で留まっている個所を丁寧に外していくだけ。
蓋やらキーボードやらで隠れているビスもあるので要注意。

外したビスとビス穴の対応はちゃんと記録しておかないと後で泣きを見る。おおむね 2.0φ、6mm長のものが使われているが、
たまに 2.5φとか、長さが違うとかあるので。


ちなみにキーボードの外し方は僕の見たことのないタイプだった。
下側に3か所ほどあるこのくぼみに


マイナスドライバーを差し込んで、上にグイっ、とこじる。

3か所同時である必要はない。1か所ずつやればOk。

すると、本来こうなっているものが


こうなる。これで筐体に掛かってる爪が外れ、キーボードを上にめくりあげることができる。



マザーボードを露出させたところ。これはキーボードのあった面からの眺め。写真上側に少し映っているのは液晶側(いわゆる上半身)。


写真では上半身と下半身が完全に離れているが、ここに至るまでには当然、いくつものケーブルをコネクタから外している。
その過程でやはりというか、いくつかの問題点に気づいた。

キーボード

キーボードについては事前の説明に「一部キーが認識しない」とあった。
ノートPCのキーボードはほとんどがメンブレン式で、フレキシブル基板(以下「FPC」)を2枚向かい合わせに貼り合わせたような構造をしている。
おそらくその導通パターンのどこかに問題が生じているのだろう、と思っていたが、問題はもっと分かりやすいところにあった。

マザーボードとの接続部。パターンが完全に切れている。


これでは利かないキーがあるのも当然。

液晶

マザーボードから液晶パネルに行くケーブルを、コネクタ部で外してみる。



これはちょっと重傷だった。

プラスチックが溶けている、というか焦げている。

マザボ側も

焼け焦げたように見える。さらにコネクタのすぐそばにあるチップ部品も、明らかに過熱した痕跡がある。
ショートでもしたか。でもなぜ・・・?

いずれにせよ、この状態ではLCDパネルを交換しても意味はなさそうだ。
表面実装のコネクタの交換なんて、手作業でできる気がしない。仮にできたところで
コネクタ以外のパーツも逝っちゃってる可能性が高い。

その他

冷却ファンの固定パーツ?がだいぶ腐食している。ただ、表面だけなのでクリンアップすれば問題はなさそう。




事前の情報によれば、
「本体筐体のCPUファン付近に青錆あり」
「CPUファンが回らなかったため、CPUファンを交換」
したとのこと。
確かに。

何がどうしてこうなった

このマシンに何があったのか。

全くの想像だが、導電性&腐食性のある液体をこぼしてしまったのかな、と思う。
ただそれにしてはキーボードは全くきれいだった。
ファン付近以外もきれいなものだったので、「使用中に上からかけた」のではなく、ファンの吸気口から侵入させてしまったのかもしれない。

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