原因切り分け

作業開始:2020/09/12 掲載:2020/09/19

容疑者は2名

ボタンが利かないという症状なので、原因個所は2つにほぼ絞られる。

スイッチそのもの


もしくは基板(制御回路)だ。


基板が犯人だった場合、アマチュアには手の出しようもない。
が、スイッチ本体ならば直せなくもない(気がする)。
そこで、どっちが犯人かはっきりさせておくことにする。

容疑者@‥‥基板

あらためて、基板をじっくり見てみる。


まず目につくのは、中央のデカい筒。

バックアップ用のリチウム電池である。
ちなみに10年以上使ったものなのでヘタっていやしないかと、両端の電圧を測ったら
3.6V以上あった。まだ大丈夫そうだ。

写真左側のこのチップが本体だろう。「HD404874H」。

型番で調べてみたら、「4-bit single-chip microcomputer」だそうな。メーカーはルネサス。
もちろんタイマー機能内蔵。

チップの反対側の端っこにリレーがある。

このリレーでブロワー本体の電磁弁をOn/Offし、逆洗動作を実現しているのだろう。

基板が正常か確かめる手段として、スイッチにつながっていたコネクタをショートしてみる。
5つあるピンのどれとどれをショートすれば良いのかは分からないので適当に。
これで基板が壊れたらバカみたいだが、まあもともと買い替え覚悟だったので気楽にやってしまった。

基板をブロワー本体に接続して電源On。
ピンセットでショート。


‥‥液晶表示が変わった!!
⇒

5つあるピンのうち、真ん中と左端をショートするたびに表示が切り替わる。

基板はシロのようだ。ラッキー。

容疑者A‥‥ボタンスイッチ

となれば、怪しいのはコイツだ。


このスイッチの何が悪いのか。
細かく見てみると、基板上のコネクタに刺さる部分が劣化しているようにも見える。

コネクタのピンに接触する導体が傷ついて‥‥というかえぐれてるんじゃないか?

接触する点を変えるため、

先端を切って丈を詰めてみた。ほんの少し、1ミリもない程度。

これでもう一回基板につないで、試運転。

結果は‥‥変わらなかった。

ていうかこの導体部分、テスタであたっても導通が無い。腐食でもしているのか?

腹を括って

このスイッチ、見たところケースに貼り付けられているだけ。

もう引っぺがすしかないでしょう。

強引に、しかし傷つけないように。

そんなに苦労せず取れた。貼り付けが両面テープだったのが幸いした。
接着剤だったらこうきれいには剥がせなかっただろう。


2枚のフレキシブル基板を重ね合わせてあり、ボタンをペコペコ押すと双方の導電パターンが接触してスイッチOnとなる
という、よくあるタイプのスイッチ。
裏面を見るとピンアサインも単純で分かりやすい。


取り出しケーブルのピンアサインは写真左から
 @点検
 A回数
 Bコモン(全スイッチの片極)
 C△
 D設定
となっている。

さっきピンセットでショートしたピンはBとDに対応する。すなわち「設定」ボタンだったわけだ。

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