WACOMタブレット分解

作業開始:2019/02/09 掲載:2019/02/11

ジャンクが溜まってきたので断捨離中。
ハードオフに二束三文で売ったり、不燃ゴミに出したり。
ただ捨てるのもなんだからこの際、内部構造を見ておこうと。
小ネタです。

ネタはIntuos2です。

2年近く前にハードオフで¥1000ちょっとで買ったやつ。もちろんジャンクだ。


ペンタブには可動部分がないので、外観がきれいならば(=液体をこぼしたとかの形跡が無いならば)
ジャンクでもほとんどの場合、正常に動作すると考えている。
ただそれは本体に限った話。ペンの方は機械的ストレスがかかるものなので、故障しているおそれは充分にある。

この品の場合、ペンは付属していなかった。
「まあ、縁があればいずれペンも見つかるだろう(ジャンクで)とのんびり構えていたが、
現在まで、ペン単体で安く売っているものには出会えていない。
本体とセットで売ってるのは見たことがあるが。(安くなかった。)

そもそもなんで買った。

僕は10年以上前にこいつの後継機種であるIntuos3を購入し、現在も愛用している。にもかかわらず
こんな時代遅れの機種を買ったのは、安かったからというだけでない理由があった。
2年前当時、
「液晶タブレットを自作する」
という事を考えていて、その材料に使えないかと思ったのだ。

普通の板タブで描く場合、「ペン先」と「線が現れるところ」が離れているので、
描いた線の位置が狙いから微妙にずれることが多い。
いや、「多い」どころではない。「9割方ズレる」と言っていい。僕の場合。

10年以上使っていて未だにそうなのだから、どうも僕には板タブは向いていないのではないか、と思い始めた。(←気づくのが遅い。)
で、「液タブならいいんじゃね?」となったのだが、ご存知の通り液タブはどれも結構いい値段がする。
それで「ジャンクの板タブ + ジャンクの液晶パネル」を組み合わせての自作を考えたわけ。

ところがつい最近、ひょんなことから液タブを入手したので、自作する動機も薄くなってしまった。
それで「断捨離」となったわけだ。場所も結構取るし。

分解は簡単。

このペンタブ、ホント素直な構造で、簡単に中身を見るに至ることができる。
ひっくり返してみると


ビス止めが4箇所ある。これを全部外す。ビスはトルクスとかではない、普通のプラスねじ。


次に、プラスチックの爪で引っかかっているところを外す。5箇所。


この手の爪はポピュラーな(?)マイナスドライバー方式で。

爪を外側に押しやりながら、


表裏の部材を引きはがしてやる。3箇所も外せば横からのマイナスドライバーは要らなくなる(手で引きはがせる)。

パカっ、と。

中身は‥‥

上から
@本体基盤
A絶縁シート
B金属板


金属板の厚みは0.1mm(ノギスで実測)。材質はステンレスのように見える。

シールド用だろう。導電テープで基板のGNDパターンに接続されていた。


ほんっと〜〜〜に「板っペラ」なのが分かる。


USBコードはコネクタで基板に接続。

基板がやたら親切。

基板の大部分は細いラインの羅列である。
おもて面には縦のライン。

制御回路は左端に集中している。

うら麺には横のライン。


光に透かすとこんな感じ。

ペン位置を直交座標で検出するためのパターンだと、容易に想像がつく。


ほぼ全部のパーツ番号が、シルク印刷で記されている。


コネクタのピンアサインまで。

ナニこの親切さ。改造を促してんの?

まとめ

「ペンタブレットの本体は巨大なプリント基板」だということがわかった。
今回はIntuos2だったが、我が愛機Intuos3もおそらく似たようなもんだろう。

これなら適切な液晶パネルと組み合わせることで、我々アマチュアでも液晶タブレットが作れそうだ。
問題は、これに合うサイズと解像度の液晶パネルが手に入るか、だ。
15インチでUXGAとかね。あっても高そうだなあ。

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